スライムパンク防止剤とは top

概要

 自転車パンク防止・修理剤には大別して、ラテックス(生ゴム)系と、水に固形物を分散したものが有ります。

 ラテックス系はタイヤシーラントとして使われることも多く、ラテックスが空気に触れるとゴム化して固まる性質を利用しています。

 スライムは水に固形物(繊維・ラテックス)を分散したパンク防止・修理効果を持つチューブシーラント剤です。
 穴が開いた部分に、チューブ内の空気の圧力で、繊維と固形物と粘性の液体を押し込み、穴を塞ごうとするものです。
 これは、単体で販売されているチューブ用スライムのラベルのコピーです。

*クリックすると拡大します。

性能・効果

サイクルベースあさひECサイト スライムパンク防止剤ページから引用

 しっかり空気圧管理をして乗られているなら、
 通勤や通学などで、どうしても遅刻したくない時など、小さな異物を踏んでパンクしても、何とか目的地に行けるだけの性能は持っているのだと思います。
 遠出をして知らない街に行く時など、自転車屋さんが見つかるだろうかと心配しなくてもいいかもしれません。

 実際に試したことは有りませんので、効果については、上記スライムパンク防止剤サイトでご確認の上、各自がご判断ください。

 異物パンクの割合が他のパンクに比べて少ないことも有ると思いますが、今まで、スライムパンク防止剤がパンクを塞いでいた例にはあったことが有りません。

シールメカニズム

 ドロドロした液の中に、極細の繊維と、粘土状の物、細かなゴムの粒子が有り、穴が開くとチューブ内の空気の力で固形物が穴に押し込まれ、空気の漏れを防ぎます。

 液が乾いたり、繊維がダマになると、効果を発揮できなくなります。
 空気の力も重要です、空気圧が低いと固形物が固まらず液が漏れ続けることが有ります。

http://www.cb-asahi.co.jp/images/sys/item/97/20/100000042097/100000042097-l3.jpg?id=1523840409から借用

効果を発揮させるには

サイクルベースあさひECサイト スライムパンク防止剤ページから引用

 シールメカニズムの項でも書きましたが、空気の圧力が重要です、チューブ内の空気の力で固形物が穴に押し込まれ、空気の漏れを防ぎます。
 空気圧が低いと固形物が固まらず液が漏れ続けることが有ります。

スライムパンク防止剤で防げないパンク

サイクルベースあさひECサイト スライムパンク防止剤ページから引用

 もう少し、詳しく解説すると、
 修理屋として目にするパンクの中で異物が刺さってのパンクは、件数で2割以下です。
 大半のパンクは空気圧不足が原因の リム打ち、擦れ、チューブ折れ、バルブ剥がれです。
 余程、工場地帯や砂利道など、異物の多い道路を走らない限り、異物でのパンクは3年に一度あるかないかです。
 パンクの原因についてはこちらに纏めました。

 スライムが効果を発揮するには、空気がしっかり入っていることが必要ですが、空気がしっかり入っていると、実はパンクは殆んどしないものなのです。

 記載されていないスライムパンク防止剤で防げないパンクには
 ニップルパンク(シティ車)、ニップル穴パンク(スポーツ車)、タイヤの劣化によるバーストなどが有ります。

 いたずらによるバルブ抜き取りやカッターでの切り裂きもサイトに説明されている通り、空気の漏れを防ぐことはできません。

 パンク防止・修理剤で防げるパンクは、パンク穴の大きさが2.8mmまでの異物が刺さったパンクです。(説明書の記載)
 実際には、画鋲程度の刺さりものが限界で、自転車のチューブは薄いので、繊維を保持することができないようです。
元の問い合わせにはたどり着けませんでしたが、こんな回答が有ります。

@toothless_biker お問合わせ頂きありがとうございます。パンク防止剤につきましては画鋲やピンなどの穴であれば空気の抜ける勢いで液材が目詰まりし、穴をふさいでくれます。あまりに大きい穴や車輪内側向きに空いた穴につきましては、ふさぐことができない場合もございます。

— サイクルベースあさひネットワーキング店 (@cbasahi) 2015, 3月 30

こちらで、バイクや車では、評価の良いスライムパンク防止剤が何故、自転車では評価されないのか、考察してみました。

突き刺しパンク以外が防げないのは

 サイクルベースあさひさんのECサイトからの借り物の画像です。
 パンクが防げるメカニズムを説明されていますが、実はこの説明が、突き刺しパンク以外を防げない説明にもなります。

 車輪が回ると遠心力で外(接地面)側がコーティングされます。
 当然ですが、パンク防止剤が存在するのは外(接地面)側だけですから、外(接地面)側以外のパンクは防げません。

性能保証は2年間です。

 スライムパンク防止剤のサイトには記載が有りませんが、商品のラベルには右の記載があります。
 性能の有効期間は2年間ということです。

 言い換えると、スライムパンク防止剤は、2年を過ぎると、パンク防止効果化はなく、ただの厄介者、別なトラブルの原因になるということですが、こちらに記載した通り抜くのは大変で、チューブ交換しか除去する方法はないと思ってください。

 なぜ2年間かという説明は有りませんが、時間が経ったスライムパンク防止剤入りチューブでは、チューブ内にフェルト状の塊の存在を感じます。
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 繊維が凝集することで、パンク防止効果が保証できなくなるのだと考えています。

 青い空さんから、走行距離によっては、2年経過してもフェルト状の塊は出来ないとご教示頂きました。
実際の性能保証期間については、距離条件も考慮する必要が有りそうです。

性能保証とは?

 規定の空気圧を守っていれば2.8mm(サイトの記述)または3mm(商品ラベルの記述)のトレッド面でのパンクは補償対象になるはずです。

 パンク修理費用が無償になるのか、注入に要した費用が返金されるのか、補償内容は不明ですが、サイクルベースあさひさんに補償の申し出をしてください。

 サイトに記載されていないので、注入時に説明があるとは思えません、スライムパンク防止剤を注入される時は、2年間の保証内容もご確認ください。

 何故、商品ラベルには記載されている、2年間の性能保証が、サイトには記載されていないのか、
 ラベルの日本語化はAccessories Marketing,Incが行ったのか、サイクルベースあさひさんも関わったのか
 謎です。

タイヤ一本の必要量

 説明書に記載されているタイヤ一本の必要量は118mlです。
 比重はSDSシートによると1.15(20℃)との事なので、タイヤ一本に重量で136gの重さが追加されます。
 タイヤ一本当たり、500mmLのペットボトルの1/4ぐらいの量になるはずですが、サイクルベースあさひさんの店舗によって注入量が異なっていたのではないかと思えるケースに遭遇したことが有ります。
 スライムは、適量充填されていますか?の記事参照。
 スライムを、チューブに入れるのは、結構大変な作業で、それなりに時間も掛かります。
  漕ぎが重くなることを嫌って?
  時間の節約?
  スライムをケチった?
 謎ですが、もしご自分で注入される場合は、こちらで販売されているものは、あさひさんで注入されるものと同じです。
メーカー指定の量を注入されることを、お勧めします。

成分

 株式会社あさひ(サイクルベースあさひ)さんに提示をお願いしていますので、提示していただければ、差し替えをしますが、取り敢えずはwww.slime.comの
http://www.slime.com/us/sds-sheets.phpで
Slime Inner Tube Sealantを開いて
SDSシートのSECTION 3:だけ抜粋して記載します。

 成分としては

 glycerol:グリセロース(グリセリン) 粘性を持つ液体で保湿や凍結防止効果が有ります、乾燥防止でしょうか
 Attapulgite (Palygorskite):アタパルジャイト 圧力を加えると固まる性質があるようです。
 Cellulose:セルロース(マイクロファイバー?)穴を塞ぐ主成分です。
 Natural rubber latex:天然ゴムラテックス  *天然ゴムラテックスは、チューブ用スライムだけの配合のようです。
からなり、残りは水でしょうか?
 緑色の色素については、SDS(安全データシート)からは、不明です。

参考:ラテックスアレルギー

製造・販売

 Accessories Marketing,Inc,a division of ITW,Incの記載が有りますので ITW Global Tire Repair社のスライム部門Accessories Marketing,Incが製造・販売しているようです。
 ITWのサイトにはSlimeの記載は有りませんが、グリセリンをシーラントの不凍液としてして使用する特許を有していることが記載され、SlimeのサイトにはITW Global Tire Repairの記載が有ります。
 スライムには自転車だけではなく、自動車から、農業用、建築用のタイヤ用シーラントまで幅広い製品が有ります。

 国内で自転車用で見るのは、チューブタイヤ用がほとんどだと思いますが、チューブレス用のシーラントの品揃えも有ります。
 自転車用のチューブタイヤ用はサイクルベースあさひが販売元になっています。

 概要で示した、ラベルを入手したころは、あさひさんの店頭で、ボトルを販売していたのですが、現在もボトルでの販売をされているのかは不明です。
 サイクルベースあさひさんの販売サイトでは注入後お渡しという形でチューブタイヤ用スライムパンク防止剤の注文が可能です。
 並行輸入品かもしれませんが、アマゾンや楽天などでも販売されています。
 スライムパンク防止剤やSlime等で調べて見て下さい。
 いろんな種類が有りますので、チューブタイヤ用 8oz(237ml)を選んで下さい。

問合せ先

 サイクルベースあさひさんのサイトでは、見つけにくいので、問い合わせフォームのURLとサイクルベースあさひ本社のお客様相談室の 電話番号を記載しておきます。

 お客様相談室のフリーダイヤルは、スライムパンク防止剤のラベルにも記載されていますが、お客様相談室に問合せした際、回答にも記載されていた番号です。

 お客様相談室への問い合わせフォーム https://www.cb-asahi.jp/contact/contact05/
 お客様相談室 フリーダイヤル 0120-177-319  FAX06-6922-1798(受付時間 平日10:00~17:00)


 出来るだけ、確認できる資料に基づいて記述したつもりですが、内容で、不明な点がありましたら、
 
 ブログ記事については各ブログ記事のコメント欄でお問い合わせください。
 ページ全体の記述内容についての問い合わせは、cyclemainte@anocora.comまで、
 商品についての疑問は、上記サイクルベースあさひさんの窓口まで、