製造物責任」記事に頂いたコメントについて

サイクルベースあさひさんは、スライムによるバルブ腐食を認めたのか

これも、 スライムパンク防止剤によるバルブ腐食の問合せと回答(サイクルベースあさひさんの見解) 記事を読まれてのことですが、

一通目の回答から

Slimeパンク防止剤の主な成分は、無毒・不燃・水で容易に洗い流せる繊維と水で構成されている、安心安全な商品です。
販売メーカー様の取扱説明書には、バルブコアへ与える影響について記載されておりませんことと、弊社でも社内試験を実施し、こうした成分がバルブコアへ影響を与える可能性は非常に低く、日常的にご利用いただいて問題の無い商品と考えております。
二通目の回答から
バルブコアは金属製品である以上、経年と共に劣化・腐食します。
しかしながら、実質、バルブコアよりも虫ゴムの方が早期に劣化いたしますので、バルブコアが腐食するよりも早く、セット交換に至ります。
少なくとも1年に1回の点検を推奨しております為、コアが腐食した状態でご利用いただくケースは非常に稀であり、また腐食していたとしても十分にその役目を果たしたものと考えます。
パンク防止剤に水分が含まれている以上、金属の腐食原因になる可能性は否定できません。
しかしながら、先述の通りバルブコアが腐食するよりも 早期にセット交換に至りますので、日常的にご利用いただいても、何ら問題無い商品と考えております。

二通目の「可能性は否定できません。」だけを取り出して、腐食を認めていないといわれる方がいます。
無理もないと思うのですが、
実は、二通目の「バルブコアは金属製品である以上、経年と共に劣化・腐食します。」の文章に重要な事実の未記載があります。
腐食の原因物が書かれていません。

バルブコアは金属製品ですが、通常の環境では腐食を受けない五円玉と同じ黄銅(真鍮)です。
では何で腐食されるのでしょうか?
この文章は、スライムパンク防止剤の存在下でしか正しくありません。

私なりに書き換えれば
「バルブコアは真鍮製品である以上、スライムパンク防止剤の存在下では経年と共に劣化・腐食します。」
が正しい表現になります。

他の文章の「バルブコアが腐食する」「コアが腐食した」「腐食していた」も腐食を認められた表現です。

スライムパンク防止剤を使ったことがない方が疑問を感じられるかもしれませんが、使ったことのない方のバルブが腐食していないことが、通常の使用では腐食しないことの証明になります。

腐食しないと言い切る理由の根拠はこちらに記載されています。

6.1.2 耐薬品性
 耐食材料としての銅及び銅合金の用途はきわめて多岐にわたっており、各種材料の種々の使用環境における耐食性を一覧にしておくことは有用である。そこで、CABIC(Copper And Brass Information Center)及びCDA(Copper Development Association)にて取りまとめられたデータを基に表6.1-2にその一部を示した8.8')。ただし、材料の耐食性は多くの因子、例えば腐食媒の濃度、温度、流動状態、空気の混入、酸化剤の有無等のわずかな差に著しく左右されるため、これらすべてを考慮して作成することは非常に難しい。したがって本表も、標準的な条件下での材料間の相対比較を目的に作成してある。材料の選択や使用に際しては、本表に示される基本的耐食性と各種材料の使用実績を考慮して慎重に取り扱う必要がある。
 A:(Excellent)完全耐食で腐食は起きない。
 B:(Good)一部の環境を除いて問題なく使用できる。
 C:(Fair)腐食されるが、一部の環境では使用可。
 D:(Poor)腐食が激しく使用に適さない。
 なお、A~Dの評価はいずれも相対的なものである。

伸銅品データブック P123-128 耐薬品性 より抜粋
空気の構成の大部分を占める、窒素と酸素は真鍮を腐食しないのは、上記の通り確認されています。


当店が提示した、一通目の問い合わせに記載した、
スライムのシールが貼ってあり、スライムが入っているチューブのみで発生しており、バルブ腐食の原因はスライムだと断定しております」
についても、サイクルベースあさひさんから、否定の回答は頂いておりません。
弊社でも社内試験を実施し、こうした成分がバルブコアへ影響を与える可能性は非常に低く、日常的にご利用いただいて問題の無い商品と考えております。

サイクルベースあさひさんからの一通目の回答

『社内試験を行われて、「バルブコアへ影響を与える可能性は非常に低く」とご回答にありますが、
可能性は0ではなかったということでしょうか?』との再度の確認にも、腐食を否定する回答ではありません。

弊社で実施する点検の際、虫ゴムや バルブコアに異常が確認できましたら、虫とコアをセットで無料交換して おります。
また、弊社で承るパンク修理の際にも、同様の確認と交換をいたします。

バルブコアは金属製品である以上、経年と共に劣化・腐食します。
しかしながら、実質、バルブコアよりも虫ゴムの方が早期に劣化いたしますので、バルブコアが腐食するよりも早く、セット交換に至ります。

少なくとも1年に1回の点検を推奨しております為、コアが腐食した状態でご利用いただくケースは非常に稀であり、また腐食していたとしても十分にその役目を果たしたものと考えます。

パンク防止剤に水分が含まれている以上、金属の腐食原因になる可能性は否定できません。しかしながら、先述の通りバルブコアが腐食するよりも 早期にセット交換に至りますので、日常的にご利用いただいても、何ら問題無い商品と考えております。

サイクルベースあさひさんからの二通目の回答

腐食の否定ではなく、腐食を前提としてメンテナンス時に対応しているため、腐食しても、使用に問題は無いとの見解を示されています。

この文節から、「知恵袋・・・」さんは「腐食を否定することが困難、という意味で書いている」と読まれるそうです。
腐食しないのなら、何故バルブコアを交換する必要があるのですか?
「腐食を否定することが困難」とは「腐食をする」と同じ意味なのですか?